【12月5日 AFP】ウクライナ内務省は、電力網を狙った数週間にわたるロシア軍の空爆により、4日時点で国内500超の地区が停電していると明らかにした。

 エフゲニー・イェニン(Yevgueny Yenin)内務次官は、「敵はわが国の重要インフラに対する攻撃を続けている。現在、国内8州の507地区で電力供給が遮断されている」「ハルキウ(Kharkiv)州の被害が最も甚大で、112村が孤立状態にある」とテレビで説明した。

 ドネツク(Donetsk)州とヘルソン(Kherson)州の90村でも停電が続き、ミコライウ(Mykolaiv)州、ザポリージャ(Zaporizhzhia)州、ルガンスク(Lugansk)州でも被害が出ているとしている。

 ウクライナの電力会社DTEKは先月30日、10月以降にロシア側に攻撃された国内電力網のうち50%近くが依然復旧していないと発表していた。

 ウクライナでは氷点下の冷え込みとなる中、連日の停電で数百万人が暖房や照明のない生活を余儀なくされており、避難する人も増えている。電力網への攻撃は今後も続くとみられており、ロシアによる侵攻開始から10か月を迎えた国内には、厳しく、長い冬への懸念が広がっている。(c)AFP