【12月3日 People’s Daily】先日、中国生態環境部は「中国の気候変動対応の政策と行動年次報告2022」を発表し、2021年以降の中国の各分野における気候変動対応の新たな展開と政策行動を包括的にまとめ、中国の気候変動対応事業の新たな進展と効果、気候変動対応に関するグローバルガバナンス推進への寄与を示した。

「報告書」は、近年、中国が気候変動に積極的に対応する国家戦略をしっかりと実行し、カーボンピーク・カーボンニュートラルの「1+N」政策体系を確立し、一連の新展開と取り決めを進め、より強力な政策・措置のパッケージを採用し、各種の重要課題を強力に、秩序だって、効果的に推進したと指摘している。

 産業構造を調整し、グリーン・低炭素産業を強力に発展させた。2021年までに、中国は合計430社の省エネ・環境配慮型の「専精特新(専門性・精密化・差別化・新規性)」の「小さな巨人」といえる企業を育成し、省エネ・環境保護産業の生産額は8兆元を超え、年間成長率は10%を超えた。グリーン製品認証は、建材、宅配梱包(こんぽう)資材、電気・電子製品、プラスチック製品など、90品目近くを対象としている。

 エネルギー構造を改善し、非化石エネルギーの開発に力を入れ、化石エネルギーのクリーンな利用レベルを向上させた。2021年末までに、中国の再生可能エネルギー発電設備容量は10億6300万キロワットに達し、発電設備容量全体の44.8%を占めるに至り、洋上風力発電設備は世界第1位へと躍進した。中国は、石炭のクリーンで効率的な集中利用を持続的に推進し、合計9億キロワット近くの省エネ・炭素削減改造を実施し、1億キロワット以上の柔軟性改造を行った。また、石炭発電の設備容量全体の93%を占める10億3000万キロワットの石炭発電ユニットの超低排出改造を達成し、世界最大のクリーン石炭発電システムを構築した。

 生態系の炭素吸収能力を向上させた。2021年に、中国は3467万ムー(約2万3100平方キロメートル)の森林保全、1400万ムー(約9300平方キロメートル)の劣化した森林の修復、5400万ムー(約3万6000平方キロメートル)の植林、2160万ムー(約1万4400平方キロメートル)の砂漠化・岩石砂漠化した土地の整備、109万ムー(約727平方キロメートル)の湿地の新設・回復を完了し、国家公園を主体とした自然保護地システムが改善し続けている。

 生態環境部気候変動対応局の李高(Li Gao)局長は、以下のように述べた。次のステップとして、気候変動に積極的に対応する国家戦略を実施し続け、汚染削減と炭素削減の相乗効果を全体の突破口とし、経済・社会の発展の全面的なグリーンモデル転換を推進し、源流管理、体系的かつ総合的な管理を強化する。また、「ダブルカーボン」事業を積極的かつ着実に推進し、カーボンピークとカーボンニュートラルの「1+N」政策体系を着実に実行し、重点分野のグリーン・低炭素のモデル転換を加速し、全国炭素排出権取引市場の建設を着実に秩序よく進め、法律法規や政策体系などを継続的に改善していくという。(c)People’s Daily/AFPBB News