【11月22日 AFP】 フィリピン訪問中のカマラ・ハリス(Kamala Harris)米副大統領は22日、中国が領有権を主張する南シナ海(South China Sea)南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)に最も近いパラワン(Palawan)島を訪問した。フィリピンへの支持を表明し、同地域で影響力を強める中国政府に対抗する狙いがある。

 ハリス氏は、パラワン島を訪れた米高官としては最高位。

 中国政府は、南シナ海のほぼ全域で領有権を主張。この主張に法的根拠がないとした仲裁裁判所の判断も無視している。

 ハリス氏は沿岸の村で、漁業関係者や比沿岸警備隊員と面会した。

 同氏は「国際的ルールと規範」は順守されなければならないと訴え、中国の主張を退けた仲裁裁判所の判断に従う必要があると述べた。

 ハリス氏はパラワン島訪問の前日、フェルディナンド・マルコス(Ferdinand Marcos)大統領と会談した。

 同氏は、南シナ海で比船舶や航空機が攻撃されれば、米国が防衛するという「揺るぎない」約束があると改めて強調した。

 米比両政府は数十年前から安保同盟を結んでいる。相互防衛条約や、米軍が5か所の比軍基地に兵器や備品を保管することを認める2014年締結の「防衛協力強化協定(EDCA)」がある。(c)AFP/Allison JACKSON