【9月30日 AFP】ロシア正教会は30日、最高指導者キリル総主教(Patriarch Kirill)が新型コロナウイルスに感染し、自主隔離を行うと発表した。

「近日に予定されていた会合や訪問は全て中止」となり、「静養と隔離」が必要であるとした。

 キリル総主教は、ロシアが占領するウクライナ4州の併合を正式発表する30日の大クレムリン宮殿(Grand Kremlin Palace)での式典を欠席する。

 キリル総主教はウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を強力に支持してきた。

 先週の部分的動員発表後に抗議デモが起こり、多数のロシア人男性が出国する事態になると、キリル総主教はウクライナで死んだロシア兵は天国に行けると示唆する発言を行った。

 25日の説教で「もし義務感や誓いを果たす必要性に駆られた誰かが、己の使命を全うし従軍中に命を落とせば、彼は間違いなく犠牲に等しい行為をしたことになる」と述べた。さらに「こうした犠牲は、彼が犯した全ての罪を洗い流すと確信している」との考えを示した。

 英国とカナダは、ウクライナ侵攻を支持したことを理由に、キリル総主教に制裁を科している。(c)AFP