【9月26日 AFP】五輪で史上最多28個のメダルを獲得した競泳界のレジェンド、マイケル・フェルプス(Michael Phelps)氏は23日、レオン・マルシャン(Leon Marchand、フランス)の脅威に直面している個人として自身最後の世界記録にしがみつくことに「欲が出ている」と複雑な心境を明かした。

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 男子400メートル個人メドレーでフェルプス氏が20年間維持している世界記録保持者の座に迫るマルシャンは、同氏が長年師事したボブ・ボウマン(Bob Bowman)氏の下でトレーニングを行っている。

 20歳のマルシャンは、6月にハンガリー・ブダペストで開催された第19回世界水泳選手権(19th FINA World Championships)で、同種目歴代2位の4分4秒28を記録して金メダルに輝いた。

 37歳のフェルプス氏は仏パリで開催されたイベントで、「レオンは注目の選手」と話した。

「彼はまさに飢えた子ども。世界最高の選手になること、世界記録を破ることに夢中になっていて、もう十分の数秒以内に迫っている」

「だができればあともう1年記録を維持し、記録保持が21年に突入することに欲が出ている。幸運を願っているよ」

 五輪で通算23個の金メダルを獲得したフェルプス氏は、同時に「来年の世界水泳(20th World Aquatics Championships)だけでなく、2024年パリ五輪での彼の泳ぎを楽しみにしている」とエールを送った。

 またフェルプス氏は、8月の欧州水泳選手権(LEN European Aquatics Championships 2022)で男子100メートル自由形の世界新記録を樹立し、200メートルでも世界記録に肉薄したダビド・ポポビチ(David Popovici、ルーマニア)への期待を示した。

「私の見解では、アンタッチャブルな記録だと考えられている(200メートル自由形の)1分42秒を切る最初の人類はポポビチだ。この惑星でそれを破る人間が一人いるのであればそれはポポビチだ。彼がそれよりも速く泳ぐのは時間の問題。まだ18歳なのだから」 (c)AFP