【9月24日 AFP】(更新)男子テニスの欧州チームとワールドチームの対抗戦、レーバー・カップ(Laver Cup 2022)は23日、英ロンドンで初日が行われ、今大会限りで引退するロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が、盟友ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)とのダブルスで現役最後の試合に臨み、その歴史的なキャリアに幕を下ろした。試合後には涙を流した。

 最後の舞台となったロンドンは自身が最多8回の優勝を記録したウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)の開催地。試合はワールドチームのジャック・ソック(Jack Sock、米国)/フランシス・ティアフォー(Frances Tiafoe、米国)組に6-4、6-7(2-7)、9-11で敗れたが、高いレベルのプレーを披露し、O2アリーナ(O2 Arena)に詰めかけた満員の観客を熱狂させた。

 フェデラーは試合後、「なんとか乗り切るよ」と涙ながらに話し、「素晴らしい一日になった。ハッピーだ。悲しくはない」とコメント。「ここにいられて最高の気分。もう一度、シューズのひもを結ぶのを楽しんだ。全てが最後になった。最高の試合で、これ以上ないほどハッピーだ。素晴らしかった」と感謝し、「ラファと一緒にプレーし、偉大な選手やレジェンドがみんな集まってくれた。ありがとう」と述べた。

 コート上には両親や妻のミルカさん、4人の子どもも加わり、「自分にとっては、まるでお祝いのような気分だ」と喜び、「最後にこういう気持ちになれることを望んでいたし、まさにその通りになって感謝している。ここまで完璧な旅だった。やり直せたとしても、またもう一度同じ道をたどりたい」と語った。

 41歳のフェデラーは1998年のプロ転向後、四大大会(グランドスラム)通算20勝、ツアー通算103勝を記録。ナダルとは20年近くにわたりライバル関係を築き、二人合わせてグランドスラム42勝を挙げるなど、男子テニスの黄金期を支えた。

 欧州チームは第1試合でキャスパー・ルード(Casper Ruud、ノルウェー)が6-4、5-7、10-7でソックを下すと、第2試合ではステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)が6-2、6-1でディエゴ・シュワルツマン(Diego Schwartzman、アルゼンチン)を一蹴。

 第3試合ではワールドチームのアレックス・デミノー(Alex De Minaur、オーストラリア)が5-7、6-3、10-7でアンディ・マレー(Andy Murray、英国)を破り、初日は2勝2敗で終わった。(c)AFP/John WEAVER