【9月24日 Xinhua News】中国西部地域と東南アジアを結ぶ陸海複合一貫輸送ルート「西部陸海新ルート」は運用開始から5年目を迎えた。「西部陸海新ルート全体計画」や「第14次5カ年規画(2021~25年)期間における西部陸海新ルートの質の高い建設推進実施案」など、国レベルの文書が発表されたことに伴い、東、中央、西の3本の幹線ルートが形成され、目的地は113カ国・地域の335港湾に広がっている。

 鉄道輸送と海運の積み替えターミナルである広西沿海鉄路運営の欽州港東駅の黄江南(Huang Jiangnan)駅長は、西部陸海新ルートの輸送貨物が17年の約50種類から640種類以上に増え、パキスタン産の良質な砕米やタイ産ココナッツジュース、広西チワン族自治区製新エネルギー車(NEV)部品などに広がり、現在は毎月1~2種類が新たに加わっていると述べた。

 鉄道部門の統計によると、西部陸海新ルートの定期列車は17年の178本から21年には6117本に増え、増加ペースは年平均2・4倍に達した。コンテナ輸送量は17年の3382TEU(20フィートコンテナ換算)から21年には63万2332TEUに増加。今年1~8月の輸送量は49万8652TEUで、8月末には累計運行本数が2万本に達した。 

 1月には地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が発効した。広西社会科学院東南アジア研究所の雷小華(Lei Xiaohua)副所長は西部陸海新ルートについて、グローバルな視野の下、中国西部大開発の加速を後押しし、欧州とアジアのグローバルサプライチェーンの中心地を結ぶ主要輸送ルートと協力の懸け橋になるとの認識を示した。  

 中国鉄路南寧局集団貨物輸送受理サービスセンター物流市場部の郭韜(Guo Tao)部長は、RCEP協定の施行に伴い、西部陸海新ルート沿線の省・自治区・直轄市と東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の経済・貿易往来が緊密さを増し、ASEANとの貿易額が着実に増加していると指摘。RCEP協定参加国のうち、今年同ルートを通じて貨物を発送した国は13カ国に上り、中国西部が世界とのつながりをますます強めていると述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News