【9月21日 AFP】女子テニス、東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2022)は20日、シングルス1回戦が行われ、前回女王の大坂なおみ(Naomi Osaka)はダリア・サビル(Daria Saville、オーストラリア)の途中棄権により初戦を突破した。負傷の場面について、大坂は「とても怖かった」と明かした。

 世界ランキング55位のサビルは、第1セットの第2ゲームでフォアハンドのクロスを打った際に左膝を負傷し、開始わずか7分で棄権した。

 サビルが「膝が」と叫んで苦痛でコートに倒れ込むと、大坂も反対側のコートから駆け寄って様子を確かめた。サビルはその後数分にわたって治療を受け、立ち上がってベンチまで歩いて戻ったが、何度かフットワークを確かめた後で棄権を決めた。

 自身も今季けがに苦しんできた大坂は、相手のことを思うと「本当に悲しい」と話し、「最初はフォアがアウトになってただ叫んでいるだけだと思ったが、痛みで叫んでいるのだと気づいた」とコメント。「とても怖かった。私たちアスリートはすごく痛みに強いはず。だからかなりひどい負傷に思えた」と明かした。

 大坂はサビルについて、「よくなる」と思うと話し、彼女は「ファイター」だと続けた。また、「今はまだ、勝ったのが少し変な感じ。勝った気がしない」とも認めた。

 22日の2回戦では、大会第5シードのベアトリース・ハダード・マイア(Beatriz Haddad Maia、ブラジル)と対戦する。今大会は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響で3年ぶりの開催となり、大坂は前回2019年大会の女王。直近3大会は1回戦敗退に終わるなど、今季は苦しい戦いが続く元世界1位だが、この大会でスランプ脱出を狙う。(c)AFP