【9月24日 CGTN Japanese】2022年度長江スナメリに関する科学調査が19日に中国江蘇省(Jiangsu)南京市(Nanjing)で始まりました。今回の調査は2006年、2012年、2017年に続き4回目となる長江全流域を対象にしたスナメリ科学調査であり、長江での10年間の禁漁実施後に当該流域で行われる初めての流域種の体系的調査でもあります。これは長江スナメリ、ひいては長江の生態系全体の保護にとって重要な意義を持っています。  

 長江スナメリは中国の国家一級重点保護野生動物で、長江に生息する特有の淡水性イルカの仲間に属し、長江の生態系の状況を評価する重要な指標種です。2017年度調査の結果によりますと、長江スナメリの個体数は約1012頭で、極度の絶滅危機にひんしているとのことです。今回の調査を通じて、長江スナメリの個体数の分布と生息地環境の現状を全面的に把握し、長江スナメリの個体数や構造、変化の傾向を全体的に評価し、絶滅の危機にある要因と保護措置を科学的に分析することで、長江スナメリのより的確な保護計画を策定するための根拠を提供するとしています。  

 調査範囲は長江スナメリが分布する長江主流の中流・下流地域や鄱陽湖、洞庭湖および一部の支流におよび、120人余りの調査隊員と20隻余りの漁業関連船舶が動員されるということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News