【9月17日 AFP】ウクライナのドミトロ・クレバ(Dmytro Kuleba)外相は16日に公開されたインタビューで、戦車を供与しないドイツを改めて批判し、ドイツには「兵器の壁」のようなものがあるとの見方を示した。

 ドイツは15日、ウクライナに多連装ロケットシステム「マース2(MARS II)」2基とロケット弾200発、装甲車「ディンゴ(Dingo)」50台を追加供与するが、ウクライナが求めている戦車は供与しないと明らかにした。

 クレバ氏は独日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ(Frankfurter Allgemeine Zeitung)のインタビューで、「われわれは『レオパルト(Leopard)』戦車と『マルダー(Marder、歩兵戦闘車)』を求めているが、ドイツが供与するのはディンゴ装甲車だ」と述べた。

「感謝はしているが、われわれが戦闘で最も必要としているものではない。何が問題なのか。なぜ、われわれが必要としていてドイツが所有しているものが手に入らないのか」として、「ベルリンには兵器の壁のようなものがあるようだ。独首相がこの壁を崩すべき時が来ていると思う」と訴えた。

 ロシアが2月にウクライナに侵攻して以降、ドイツはウクライナにさまざまな兵器を供与してきたが、ウクライナ側からの再三の要請にもかかわらず、レオパルト戦車とマルダー歩兵戦闘車の供与は拒んでいる。(c)AFP