【9月16日 AFP】ドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相は16日、欧州の安全保障において主導的な役割を果たす用意があると表明し、連邦軍を欧州で「最も装備の充実した」部隊へと強化する方針を示した。

 ショルツ首相は、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領率いるロシアが、北大西洋条約機構(NATO)にとって「最大の脅威」となっていると強調し、欧州は課題に正面から立ち向かわなければならないと訴えた。

 首相は軍の会合で「ドイツは欧州の安全保障で主導的な責任を引き受ける用意がある。欧州大陸の中央にあり、人口が最も多く経済規模第1位の国家として、わが軍は欧州の通常防衛の礎となり、装備を最も充実させなければならない」と述べた。

 2度の世界大戦の記憶がつきまとうドイツは、紛争や軍事問題に関して国際社会では存在感を示さないよう努めてきた。しかし、ロシアのウクライナ侵攻を受け、ショルツ政権は従来の防衛・外交政策を転換。連邦軍の増強に1000億ユーロ(約14兆円)を投じると表明している。(c)AFP