【9月18日 AFP】戦争はどの時代にどこで起きても、「小さな市民」たちの目には同じように映っている──第2次世界大戦(World War II)後のポーランドと今日のウクライナの子どもたちによる戦争画展「Mom, I See War(ママ、戦争だ)」が、ポーランドの首都ワルシャワで行われている。

 両国大使館の協力で実現した野外展覧会のキュレーター、ドロタ・サドウスカ(Dorota Sadowska)さんは「子どもたちが戦争をどう見ているか、何を感じて、何を伝えようとしているか、(中略)どの絵もとてもよく似ています」と語る。「そこに見えるのは、ただひたすら苦しみです」

 ポーランドの作品は戦後の1946年に全国コンクールのために描かれたもので、ワルシャワの公文書館に保存されていた。大部分が鉛筆画だ。

 対照的に現代のウクライナの子どもたちの作品は、マーカーやクレヨンの他、デジタルツールで描いたものもあり、カラフルだ。展覧会と同名のウェブサイトへ寄せられた。

 とりわけ衝撃的なのは、ウクライナの首都キーウ近郊の村に住むバレリアさん(14)の絵だ。ウクライナ国花であるヒマワリの畑が鮮やかな黄色と緑で描かれ、その真ん中に、頭や腕、胴体から真っ赤な血が流れる遺体が散乱している。

 ベビーカーを止めて作品を見ていた女性は、ウクライナの港湾都市ヘルソン(Kherson)の出身だと言い、「ウクライナから来ています。涙が出ます」と語った。

 ウクライナ作品の投稿を呼び掛けているサイト「Mom, I See War」では、集まった絵をデジタルコラージュ作品として一つにまとめ、非代替性トークン(NFT)作品の競売にかける予定。収益はウクライナ紛争下の子どもたちの支援に充てられる。(c)AFP/Anna Maria Jakubek