【9月13日 AFP】バドミントン女子、スコットランド代表のカースティ・ギルモア(Kirsty Gilmour)は、同性愛を公表した今、自身の性的指向を隠す必要なく競技を楽しめていると話した。

 世界ランキング18位のギルモアは昨年、同性愛者であることを公表。バドミントンから「ネガティブな声は全くなく」、「望める最高」の反応が返ってきたという。

 しかし、競技の中心地となっているアジアの選手が自分の足跡を追うことは、文化的違いを踏まえれば難しいだろうと考えている。これまで同性愛を公表したバドミントン選手は他にもいるが、その数は依然として少ない。

 ギルモアは先月、東京で出場した世界選手権(TotalEnergies BWF World Championships 2022)でAFPの取材に対し、「アジア諸国は、台湾が最初に同性婚を合法化するなど、大きく前進していると思う」と話した一方で、「だけど、バドミントンの強豪国の中には、かなり強い宗教観を持っている国が多い」との考えを示した。

「カミングアウトして同時に信仰深いのは無理だと言っているわけではないが、それが小さな要因の一つになっているのかなと思う」

 自分の性的指向を隠すことに「エネルギーを費やすのにうんざりして」カミングアウトに踏み切り、「自分の本当に重要な部分」を隠す必要がなくなったというギルモア。公表したのはバドミントン界で「先駆者」になるためではなく、「誰にとってもこんなに大げさでない」状況を期待している。

「これほど当たり前になった世界で過ごせているのは良いことだけれど、まだ先は長い」 (c)AFP