【9月7日 AFP】ラグビーフランスリーグ・トップ14のラシン92(Racing 92)に所属するフランス代表CTBのヴィリミ・ヴァカタワ(Virimi Vakatawa)が、心臓の疾患のため、30歳で現役を引退することが決まった。

 ヴァカタワは6日に開いた会見で感極まった様子を見せ、朝起きて、もうチームメートと一緒に練習することがない事実をまだ受け止められないと話した。

「この話をするのはつらい」というヴァカタワは、「けさ8時に起きて、もうみんなと一緒に練習場へ出ることはないのだと気づいた」と語り、「だけど一番つらかったのはきのうで、やめなければならないとチームメートに伝えたときだった」と明かした。

「みんなとはピッチの内外で多くの時間を過ごしてきたから、簡単ではない」

 3日に行われたラシンの新シーズン開幕戦にも出場していなかったヴァカタワ。5日に引退を発表したクラブは、具体的な理由は示さずに医学的な理由とだけ説明していたが、この日の会見にはチームドクターも同席し、心臓の問題は2019年のW杯日本大会(2019 Rugby World Cup)前に見つかっていたことが明かされた。

 医師は「彼は心臓の問題により、フランスでのキャリアを終わらせなければならない」と説明し、心臓の問題は2019年のW杯前に発見されたとした上で「ラグビーとは関係のないもので、継続的に経過を観察してきたが、徐々に悪化している」と明かした。

 今後もクラブには残り、選手以外の立場で関わっていく方向だという。(c)AFP