【9月2日 Xinhua News】中国国家衛生健康委員会がこのほど発表した最新データによると、国内で60歳以上の高齢者2億2600万人が新型コロナウイルスワクチンの必要回数の接種を受けた。専門家は、接種要件を満たす人、特に高齢者の早期接種を推奨している。

 国内一部地域の感染者から提供されたウイルスの遺伝子解析を進めた結果、オミクロン変異株の複数の亜種であることが判明した。専門家は、ウイルスの変異が続き、従来のオミクロン株と比べて感染力や病原性が弱まっておらず、高齢者と基礎疾患のある人にとって大きな脅威となっていると表明した。

 中国疾病予防控制センターの免疫計画(予防接種)首席専門家、王華慶(Wang Huaqing)氏は、中国で使用されているワクチンには重症化と死亡を予防する顕著で明確な効果があるとし、要件を満たす高齢者は早めに接種を受け、所定の間隔を置いて追加接種を済ませるよう促した。

 国家衛生健康委員会のデータによると、8月9日時点で31の省・自治区・直轄市と新疆生産建設兵団が報告した新型コロナワクチン接種回数は延べ34億回を超え、必要回数の接種を受けた人は12億6800万人、追加接種を終えた人は8億2千万人に達した。60歳以上の接種者は2億3800万人超、必要回数の接種を受けた人は2億2600万人超、追加接種を終えた人は1億7600万人超となった。

 高齢者の接種率を高めるため、各地で積極的な措置が講じられている。北京市東城区は高齢者専用の接種会場を開設、上海市の各区は社区(コミュニティー)のワクチン外来を開放したほか、高齢者施設、重点社区の訪問接種などさまざまなサービスを提供。湖南省(Hunan)の疾病対策部門は医療機関と提携して移動接種車の導入、優先通路の設置、付き添い支援などの形で接種しやすい環境を整えている。(c)Xinhua News/AFPBB News