【8月25日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2022)は24日、第5ステージ(イルンからビルバオ、187.2キロメートル)が行われ、前回大会は落車で重傷を負ったグルパマ・FDJ(Groupama-FDJ)のルディ・モラール(Rudy Molard、フランス)が総合首位の赤ジャージー(マイヨ・ロホ)を獲得。UTE(UAE TEAM EMIRATES)に所属する地元スペイン勢のマルク・ソレル(Marc Soler)がステージ優勝を果たした。

 バスク州(Basque Country)の丘陵地帯で、有力選手が逃げ集団の形成を許す中、イスラエル・プレミアテック(Israel-Premier Tech)のダリル・インピー(Daryl Impey、南アフリカ)が2位、バーレーン・ヴィクトリアス(Bahrain Victorious)のフレッド・ライト(Fred Wright、英国)が3位でフィニッシュした。  

 森に囲まれた丘を抜け、細く曲がりくねった道を走破したモラールは、ライトと2秒差で総合首位に浮上した。

 2018年大会で赤ジャージーを4日間まとったモラールだったが、それ以降は苦難が続いた。2021年大会ではクラッシュに巻き込まれ、サンタンデール(Santander)の病院に搬送されたモラールは、そこでゆっくりと回復の道を歩み始めた。

 この事故で肺に穴が開いた32歳のモラールは、「ひどい事故に遭い、戻って来られるかどうかも分からなかった。それから非常に重い新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状があったが、今ここでグランツール(三大ツール)の首位に立っている。とても感動的な瞬間だ」と自身にとって重要な日だったと話した。(c)AFP