【9月12日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2022)は11日、最終第21ステージ(ラスロサスからマドリード、96.7キロメートル)が行われ、クイックステップ・アルファビニール(Quick-Step Alpha Vinyl)のレムコ・エベネプール(Remco Evenepoel、ベルギー)が総合優勝を果たした。

 3週間を通して圧倒的な走りを見せた22歳のエベネプールはこれが自身初の三大ツール(グランツール)制覇で、ベルギー人選手では1978年のジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia)を制したヨハン・デミュインク(Johan de Muynck)氏以来の快挙となる。

 エベネプールはレース後、「チームや母国、自分自身にとって歴史。この3週間で成し遂げたことを、僕らは誇りに思っていい」とコメントした。

「今は実感が湧いている。きのうもう感じていたが、やっと正式になった」

 全長3280キロメートルのレースを終えてエベネプールの後にはスペイン勢が続き、モビスター・チーム(Movistar Team)のエンリク・マス(Enric Mas)が2分2秒差で2位に、UTE(UAE TEAM EMIRATES)の19歳フアン・アユソ(Juan Ayuso)が4分57秒差で3位に入った。

 ブエルタ制覇はエベネプールにとってキャリア最大の快挙であると同時に、2年前のイル・ロンバルディア(Il Lombardia 2020)で現役続行を脅かされた、峡谷への転落からの復活を締めくくるものとなった。エベネプールは25歳以下に贈られる新人賞も獲得している。

 山岳賞は、これがイネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)での最後のレースとなったリチャル・カラパス(Richard Carapaz、エクアドル)が手にした。

 ポイント賞では、409ポイントを獲得したトレック・セガフレード(Trek Segafredo)のマッズ・ピーダスン(Mads Pedersen、デンマーク)が、186ポイントを獲得したバーレーン・ヴィクトリアス(Bahrain Victorious)のフレッド・ライト(Fred Wright、英国)を2位に抑えた。

 一方、これが最後のグランツール出場となったモビスター・チームの42歳、アレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)は周回コースの序盤では先頭を走り、拍手を送られた。

 ステージ優勝を果たしたのはUTEのフアン・セバスティアン・モラノ(Juan Sebastian Molano、コロンビア)だった。(c)AFP