【8月13日 AFP】ロシアが2014年に併合したウクライナ南部クリミア(Crimea)半島にある空軍基地で9日に起きた爆発について、米国防総省は12日、米国がウクライナに供与した武器を使った攻撃ではなかったとした上で、爆発の原因は分からないと説明した。

 爆発があった基地は、ウクライナに侵攻するロシア軍の主要出撃拠点となっている。爆発により、航空機8機前後と弾薬が破損したり破壊されたりした。

 今のところ攻撃実施を認めた組織はなく、爆発の明確な原因も不明。ロシアは事故だったと説明しているが、専門家によると、衛星写真からはウクライナ軍による攻撃だった可能性が示されている。

 米国はウクライナに大量の武器と弾薬を供与しているが、同国軍の支配地域からロシア占領地域を攻撃できるものはない。

 米国防総省高官は記者団に対し、米国はクリミア攻撃が可能な武器を供与していないと言明。ウクライナが供与を要請している地対地ミサイル「ATACMS(エータクムス)」が使われたとの見方については、米国は同ミサイルを今のところ供与していないとして否定した。

 爆発がミサイル攻撃だったのか、破壊工作だったのかについては、国防総省は情報を得ていないと説明。ただ、爆発によりロシアの航空作戦・要員は「大きな影響」を受けたと指摘した。(c)AFP