【7月31日 AFP】米国防総省は、中国が打ち上げた大型ロケットが30日に制御不能な状態で落下したとし、危険物体の落下に関する情報共有を中国政府は怠っていると非難した。

 米宇宙軍(Space Command)は「中華人民共和国(PRC)の長征5号B(Long March 5B)が米山岳部標準時7月30日午前10時45分ごろ、インド洋上空に再突入したことを確認」とツイッター(Twitter)に投稿。「残骸が飛散する可能性や衝突位置など、再突入の技術的側面に関する詳細については、#PRCを参照されたい」と、ハッシュタグを付けて投稿した。

 長征5号Bは、中国が独自に建設中の宇宙ステーション「天宮(Tiangong)」に連結する実験棟「問天(Wentian)」を搭載し、24日に打ち上げられた。

 米航空宇宙局(NASA)のビル・ネルソン(Bill Nelson)長官は30日のツイッター投稿で、ロケット帰還の詳細を共有しなかったことは無責任で危険だと中国政府を批判。「特に長征5号Bのように、人命や財産が失われる危険性の高い大型ロケットについては、残骸の衝突の可能性を確実に予測できるよう、すべての宇宙技術国が確立された最善の慣行に従うべきだ」と指摘した。(c)AFP