【7月18日 AFP】ツール・ド・フランス(2022 Tour de France)は17日、第15ステージ(ロデーズからカルカソンヌ、202.5キロメートル)が行われ、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard、デンマーク)は落車事故に遭い、重要なチームメート二人をけがで失うトラブルに見舞われながらも総合首位を守った。

 気温40度の酷暑の中で行われたステージは、アルペシン・ドゥクーニンク(Alpecin–Deceuninck)のジャスパー・フィリプセン(Jasper Philipsen、ベルギー)が優勝した。

 スプリンターの集団はゴールまで250メートル付近でコフィディス(Cofidis, Solutions Credits)のベンジャミン・トマ(Benjamin Thomas、フランス)をとらえると、集団スプリントの中でフィリプセンがユンボ・ビスマのワウト・ファン・アールト(Wout van Aert、ベルギー)とトレック・セガフレード(Trek Segafredo)のマッズ・ピーダスン(Mads Pedersen、デンマーク)を抑えて勝利した。これで地元フランス勢の区間優勝なしは35ステージまで伸びている。

 総合優勝争いでは、残りがピレネー山脈(Pyrenees)越えのステージ三つを含む6ステージとなる中で、ユンボ・ビスマの残り人数が前回王者タデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar、スロベニア)のUTE(UAE TEAM EMIRATES)と同じ6人になるという出来事があった。

 またヴィンゲゴーは残り55キロ付近で落車したが、ポガチャルとの2分22秒差を維持した。そこから21秒離れてイネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)の2018年大会王者ゲラント・トーマス(Geraint Thomas、英国)が総合3位につけている。

 しかしヴィンゲゴーは、チームの中で最も強力なアシスト二人を確実に失った。まずはブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana)3連覇中のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)がステージ開始前に棄権。それだけでも痛かったが、環境活動家が今大会2回目となる道路をふさいでの抗議を行った直後、今度はステーフェン・クラウスヴァイク(Steven Kruijswijk、オランダ)が落車リタイアを強いられ、ポガチャルとUTEにとっては勇気づけられる状況になっている。(c)AFP