【7月13日 AFP】12日に行われたツール・ド・フランス(2022 Tour de France)の第10ステージ(モルジンヌレポルトデュソレイユからムジェーブ、148.1キロメートル)で、環境活動家グループの妨害によってレースが一時中断した。しかし選手たちは、ボトルの水を入れ直して休憩する機会になったと話し、影響を否定した。

 妨害があったのはゴールまで約38キロの地点で、「Derniere Renovation(最後の革新)」というグループの9人が道路に座り込み、発煙筒をたいて道をふさいだ。これにより、レースは十数分にわたって中断した。

 第8ステージに続いてステージ7位に入ったコフィディス(Cofidis, Solutions Credits)のベンジャミン・トマ(Benjamin Thomas、フランス)は「妨害? 選手の努力に対する横やりだ。ああいうことがあると、レースに集中し直さなくてはならない」と話しながらも、「レースが妨害されたのはすぐに分かった。逃げ集団の選手と一緒に笑い飛ばしていたよ」とコメントした。

「ボトルに水を入れたり、何か食べたりして、できるだけ有効活用した。レースの一つのエピソードだ」

 一方、この時点でトップを走行していたEFエデュケーション・イージーポスト(EF Education-Easypost)のアルベルト・ベッティオール(Alberto Bettiol、イタリア)は、抗議グループとチームカー、バイクの間をすり抜けてレースを続けようとしたが、結局は集団の残りの面々とともに足止めを食った。

 ベッティオールは「そこまでフルスロットルでいた中で、完全に停止しなくてはならないのは簡単ではなかった」とコメント。ステージはチームメートのマグナス・コルトニールセン(Magnus Cort Nielsen、デンマーク)が勝利した。

 抗議グループは「残り989日」と書かれたTシャツを着ていた。このグループは、6月に行われた全仏オープンテニス(French Open 2022)男子シングルス準決勝でも試合を中断させており、このときは「残り1028日」と書かれたTシャツを着た女がネットに体をくくりつけ、その後コートから連れ出されていた。(c)AFP