【7月10日 AFP】サウジアラビアが後援する新リーグ、リブゴルフ・インビテーショナル(LIV Golf Invitational)シリーズの最高経営責任者(CEO)を務めるグレッグ・ノーマン(Greg Norman)氏が、これまでの王者を招いて行われる第150回全英オープン(The 150th Open Championship)の記念行事に招待されていないことが分かり、ゴルフ界の分断がまたしても明らかになった。

 1986年と1993年に全英オープンを制しているノーマン氏だが、現在はリブゴルフ・シリーズのCEOとして高額賞金の大会に選手を勧誘し、既存の米ツアー(US PGA Tour)とDPワールドツアー(DP World Tour、欧州ツアー)に挑戦している。

 その中で、全英オープンを主催するロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフ・クラブ(R&A)は、4ホールで争う11日のチャンピオンズチャレンジにも、大会前のチャンピオンズディナーにも、ノーマン氏の出番がないことを発表した。

 R&Aは発表文で「150回目の全英オープンは、極めて重要なゴルフ界の節目であり、われわれとしては、大会とその伝統の祝福が中心であってほしい。しかし残念ながら、グレッグが出席した場合、そうはならないと考えている。状況が許せば、グレッグがいずれ再び参加できるようになることを願っている」と記した。

 ノーマン氏はゴルフ誌オーストラリアン・ゴルフ・ダイジェスト(Australian Golf Digest)に対して、「心が狭い」判断だと呼び、失望を示した。

「R&Aが世界のゴルフに占める地位を考えれば、こういったことを超越した立場にいると思っていた」

「心が狭い。私は世界中のコース内外で、40年以上にわたってゴルフを促進し、成長させてきた」

 リブゴルフ・シリーズはフィル・ミケルソン(Phil Mickelson、米国)やダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)らメジャー覇者の引き抜きに成功している。R&Aは先月、新リーグに移った選手も全英オープンに出場できると発表している。(c)AFP