【7月6日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)は5日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は5-7、2-6、6-3、6-2、6-2で第10シードのヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)を下し、自身11回目の大会4強入りを果たした。2セットダウンからの逆転勝利についてジョコビッチは、自分の力をまったく疑わなかったと話している。

 大会を6回制しているジョコビッチは「ずっと逆転できると信じていた。経験があるから、こういう状況でも最後は上回れると分かっている」と話し、さらに「単純に流れをどう変えるかの問題だった。第3セットをいい形でスタートさせ、序盤でブレークを狙うことが重要だと感じていた。それを実現できた」とコメントした。

 ジョコビッチが四大大会(グランドスラム)でセットカウント0-2から逆転するのは、これが7回目で、直近では昨年の全仏オープン(French Open 2021)4回戦のロレンツォ・ムゼッティ(Lorenzo Musetti、イタリア)戦、決勝のステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)戦で勝利している。

 さらに、ジョコビッチが5セットマッチを45回以上も経験しているのに対し、シナーはわずか5回目だったこともカギになった。

 グランドスラムを20回制しているジョコビッチは、「シナーの気持ちは分かる。何も失うものはないという気持ちで試合に入り、しかし2-0としたところで、失うものが大きくなった」と話し、「そうした気持ちが感じられた。5セットマッチの経験も多くないし、センターコートでもあまり試合をしてこなかった」と続けた。

「そうやってさまざまな部分が影響した。もちろん、こういう特定の状況を経験し、過去に成功を収めていることも助けになった」

 ジョコビッチは次戦、第9シードのキャメロン・ノーリー(Cameron Norrie、英国)と決勝進出を懸けて争う。(c)AFP