【7月4日 AFP】22F1第10戦英国GP(British Grand Prix 2022)は3日、決勝が行われ、フェラーリ(Ferrari)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)が、クラッシュに見舞われたレースでポールトゥウィンを飾り、通算150戦目にして初優勝を挙げた。

 高速サーキットとして知られるシルバーストーン(Silverstone Race Circuit)に史上最多となる14万2000人が駆けつけたこの日、初のポールスタートとなった27歳のサインツは、17番手から順位を上げたレッドブル(Red Bull)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)の追い上げを抑え込み、同選手と3.7秒差でチェッカーフラッグを受けた。

 うれしそうに「何と言っていいのか分からない」と語ったサインツは、「素晴らしい。フォーミュラワン150戦目での初勝利、それもシルバーストーンで、フェラーリでの達成だ! 素晴らしいよ」と続けた。

 地元の英雄で、7度の総合優勝を誇るメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は3位に入り、地元では最多となる13回目の表彰台を獲得した。

 ハミルトンの抵抗を受け、追い抜かれたフェラーリのシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)は4位に終わり、アルピーヌ(Alpine)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)が5位、マクラーレン(McLaren)のランド・ノリス(Lando Norris)が6位と続いた。

 レッドブルの世界王者マックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)はデブリを拾い、パンクにも見舞われたが、なんとか立て直し7位でフィニッシュ。ハース(Haas F1 Team)のミック・シューマッハ(Mick Schumacher)は勢いを取り戻して8位となり、デビュー2年目にして初のポイントを獲得した。

 この日が誕生日で 18番手スタートとなったアストンマーティン(Aston Martin F1)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)は9位、ハースのケビン・マグヌッセン(Kevin Magnussen)は10位に入った。

 総合順位では181ポイントのフェルスタッペンが首位の座をキープし、以下147ポイントのペレスが2位、138ポイントのルクレールが3位、127ポイントのサインツが4位につけている。

 この日のスタート直後には、複数台が絡む高速クラッシュが発生し、アルファロメオ(Alfa Romeo Racing)の周冠宇(Zhou Guanyu、チョウ・グアンユー)はマシンが上下逆さまになったままグラベルを横切るという恐ろしいアクシデントに見舞われたが、無傷のまま救出された。

 レースは1時間の赤旗中断を強いられたが、当初のグリッド順のまま再開された。(c)AFP