【6月22日 AFP】ワールドラグビー(World Rugby)は21日、脳振とうからの復帰手順を厳格化した新ルールを発表し、エリート選手は最低でも12日間離脱することを求められるようになった。

 これにより、7月1日から施行される新ルールの下では、脳振とうと診断された選手のほとんどは、次の試合を欠場することになる。現在のルールでは、頭部負傷の評価で引っかかった選手も、復帰までの手順を踏んで合格すれば、次の試合に出ることが可能だった。

 ワールドラグビーは「アプローチを進化させたことで、脳振とうを起こした選手、もしくは明らかな脳振とうの症状が出て試合から退場した選手は、今後は最低12日間離脱し、次の試合を欠場する可能性が高い」と発表し、「選手は負傷後7日目より前に復帰することはできず、復帰には独立した脳振とうコンサルタントの承認が必要になる」とした。

 脳振とうをめぐっては、W杯(Rugby World Cup)を制した元イングランド代表のスティーブ・トンプソン(Steve Thompson)氏ら元選手の集団が、脳振とうのリスクから選手を守らなかったとして、ワールドラグビーとイングランドラグビー協会(RFU)、ウェールズラグビー協会(WRU)を相手取って訴訟を起こしている。(c)AFP