【6月15日 Xinhua News】中国江西省(Jiangxi)南昌市(Nanchang)にある前漢時代の諸侯墓、海昏侯劉賀(りゅう・が)墓で2015年に出土した孔子像の描かれた大型の銅鏡「孔子衣鏡」が、数年にわたる復元作業を経て、このほど、その内容が公表された。

 銅鏡の形状は長方形で、二つ折りの屏風の1扇をなしている。前面は鏡蓋と呼ばれる観音開きの扉で覆われ、扉を開くことで鏡を使うことができる。鏡蓋の表面には、真珠をくわえた一対の黒い仙鶴が描かれていた。鏡の裏側は鏡背と呼ばれる漆塗りの板で、孔子や弟子の顔回(がんかい)の肖像が描かれ、伝記が記されている。出土文化財の中では最古の孔子の肖像画とされる。

 同墓の資料整理・研究チームは屏風について、劉賀が生前に使用し、鏡の賦文にある「修容」「侍側」の文字通り、身なりを整える役割と教養を養う役割があり、劉賀の寝台の脇に置かれていたのではないかと推測している。(c)Xinhua News/AFPBB News