【6月8日 AFP】米国のソン・キム(Sung Kim)北朝鮮政策担当特別代表は7日、記者会見し、北朝鮮はこの1年間、核・ミサイル問題をめぐる対話の呼び掛けや、新型コロナウイルス感染の発生に対する支援の申し入れに応じなかったと述べた。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領とアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は北朝鮮に対し、「前提条件なし」の外交協議を公の場で繰り返し呼び掛けてきた。

 キム氏は「われわれはまた、私的ルートを通じてメッセージを届けてきた。それには米国、北朝鮮双方の政府高官間の個人的なメッセージのやり取りも含まれている」と語った。

 キム氏によると、メッセージには人道的な協力や、北朝鮮で先に感染が確認された新型ウイルスへの対策支援といった具体的な提案もあった。

 しかしキム氏は「きょうまで北朝鮮からの反応はなく、関心を示す兆候も見られない」と述べた。

 一方、キム氏は、米政府としては、北朝鮮が近く、今年7回目となるミサイル発射実験を行うとみていると話した。

 キム氏によると、北朝鮮当局者は、戦術核もしくは小型核兵器の使用に関心を持っているようなコメントをしている。(c)AFP