【5月20日 AFP】北朝鮮は、国内の新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、同国が所有する最大級の航空機3機を中国に送り、医薬品を調達した。韓国メディアが伝えた。

 北朝鮮は12日、国内初の新型ウイルス感染者確認を発表。同国の国民はワクチンを接種しておらず、これまでに約200万人が発熱し、63人が死亡したとされている。このうち何人が新型ウイルス陽性だったかは公表されていない。

 韓国通信社の聯合(Yonhap)ニュースが今週伝えたところによると、厳しいゼロコロナ政策を続ける中国が新たに援助を申し出、北朝鮮は受諾。国営高麗航空(Air Koryo)の積載量50トンの旧ソ連製イリューシン76(IL76)輸送機3機を中国北東部の遼寧(Liaoning)省瀋陽(Shenyang)の空港に送り、医薬品を受け取った。

 韓国の北朝鮮関連ニュースサイト「NKニュース(NK News)」は19日、イリューシン76と「寸法が一致」する航空機3機が16日朝、瀋陽の空港に駐機していたことが衛星画像から示されたと報じた。

 援助の事実関係については、中国と北朝鮮からの公式発表はない。韓国も北朝鮮に援助を申し出たが、当局によると返答はまだないという。(c)AFP