【5月18日 AFP】米大リーグ機構(MLB)は17日、ボルティモア・オリオールズ(Baltimore Orioles)のマット・ハービー(Matt Harvey)投手に60試合の出場停止処分を科すと発表した。ハービーは3か月前、ロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)時代のチームメートで、薬物の過剰摂取で死亡した元投手のタイラー・スカッグス(Tyler Skaggs)氏に禁止薬物を提供したと認めていた。

 MLBのコミッショナーを務めるロブ・マンフレッド(Rob Manfred)氏の執務室が公開した発表文によれば、ハービーは「MLBの合同薬物防止・治療プログラムに違反して、禁止薬物の配布に関与した」として無給の出場停止になるという。

 この出場停止処分は4月29日にさかのぼって適用されるが、MLBの発表文にその他の詳細は記されていない。

 今回の処分は、ハービーが2月にエンゼルスの元広報責任者であるエリック・ケイ(Eric Kay)被告の審理で証人台に立ったことを受けてのもの。刑事免責を付与された後の証言でハービーは、2019年に鎮痛剤のパーコセット(Percocet)をスカッグス氏に手渡したと述べていた。

 スカッグス氏は同年7月、米テキサス州にある宿泊先のホテルでケイ被告が与えたとされるアルコール、フェンタニル、オキシコドンを摂取した後、嘔吐(おうと)物で窒息して亡くなった。

 MLBはまた、ミルウォーキー・ブルワーズ(Milwaukee Brewers)のJ.C.メヒア(J.C. Mejia)投手に80試合の出場停止処分を科したと明かした。

 禁止薬物に指定されているステロイドのスタノゾロール(Stanozolol)に陽性反応を示したメヒアは、即時出場停止となる。(c)AFP