【5月17日 CNS】「この車は本当に便利。デザインもファッショナブルで若々しく、運転すると気持ちが癒やされる」。中国南部の広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)柳州市(Liuzhou)に住む28歳の廖君(Liao Jun)さんは、自分が購入した小型電気自動車(EV)の五菱宏光Mini EV(Wuling Hongguang Mini EV)に満足している。

 近年、中国の小型EV市場は急成長を遂げている。中国乗用車市場情報聯席会によると、3月の新エネルギー車(NEV)販売トップ10は、五菱宏光Mini EV、長安汽車(Changan Automobile)奔奔(E-Star)EV、奇瑞汽車(Chery Automobile)QQアイスクリームなどの小型EVがランクインしている。

 小型EVは主に低コストで近距離走行向けの市場ニーズを満たしている。高齢者に人気があり、ちまたでは「老頭楽」(お年寄りの楽しみ)とも呼ばれている。

 政府による購入補助金が減額され、EV価格は全体的に数千元から1万元(約19万円)強の値上げを余儀なくされたが、販売台数は増加を続けている。五菱宏光Mini EVは当初価格2万8000元(約53万1543円)から3万元(約57万円)を超えたが、それでもユーザーの間で人気は続いている。

 中国の自動車メーカーは若い消費者向けに、新宝駿(New Baojun)E300、欧拉(Ora)黒猫白猫、五菱宏光Mini EV、奇瑞小螞蟻eQ1女王版などの小型EVを発売。価格は約5万元(約95万円)でアシスト運転機能などがあり、かわいいデザインで性能が良く、おしゃれな印象を与えている。

 中国自動車工業協会の羅軍民(Luo Junmin)副事務局長は「EV需要は高く、今後も市場は非常に有望だ」と話している。(c)CNS/JCM/AFPBB News