【5月16日 CNS】北京市内を流れる南長河水系で北京動物園(Beijing Zoo)-頤和園(Summer Palace)間の遊覧観光が4月1日から始まった。コロナ禍で運航を停止していた遊覧船が再開。川沿いはSNSに投稿するのに向いた「映える」スポットが多く、観光客の人気を集めている。

 全長約16キロの長河水系は、玉泉山(Yuquanshan)-頤和園間が北長河、頤和園―高梁橋(Gaoliangqiao)間が南長河と呼ばれる。清朝の西太后が沿岸の整備を命じ、頤和園に避暑に行く水路に使われ、「慈禧水道」とも呼ばれている。

 週末の北京動物園の遊覧船ターミナルは、乗船を待つ人で行列ができる。南長河水系では北京動物園から頤和園の南如意埠頭に向かう途中、竹林で知られる紫竹院公園(Zizhuyuan Park)、仏教の聖地・万寿寺(Wanshousi)、歴史を感じさせる麦鐘橋(Maizhongqiao)などの美しい景色を楽しむことができる。

 北京市は2000年前後の3年間にわたり、長河水系の浄化や緑化などの環境改善を進めた。今年開催された北京冬季五輪に合わせ、南長河水系の改修も進んだ。王朝の皇族たちが遊覧したルートを進み、中国で最も完全な形で保存されている皇室庭園の頤和園を訪れることで、観光客たちはかつての王朝文化を追体験している。(c)CNS/JCM/AFPBB News