【5月11日 People’s Daily】貨物貿易の輸出入額が相次いで5兆ドル(約652兆円)、6兆ドル(約783兆円)の2段階を越え、新たなピークに達した。外資の実際利用額が通年で初めて前年同期比14.9%増の1兆元(約19兆円)を超え、投資誘致規模は過去最高を更新した。2021年、中国の対外貿易と外資は共に過去最高を記録し、国民経済の持続的回復と発展のために積極的な貢献を果たし、輝かしい実績を上げた。

 昨年末に開催された中央経済工作会議では、ハイレベルの開放を拡大し、対外貿易を安定させるために複数の措置を講じ、産業チェーン・サプライチェーンの安定性を確保し、投資誘致の度合いを強化することが重要だと強調された。対外貿易と外資の安定の中での好転は、中国経済の質の高い発展の基礎を反映している。2021年、輸出入実績を上げた企業数は56万7000社に達し、3万6000社増となった。越境ECや市場調達などの新業態・新モデルが盛んになり、対外貿易総合サービス企業は1500社を超え、海外倉庫数は2000か所を超え、建設した保税・メンテナンスプロジェクトは130件を超えた。外資利用の質が著しく向上し、ハイテク産業の投資誘致は17.1%増加し、全体の30.2%を占めた。確かなデータは、対外貿易と外資は規模が安定しているだけでなく、活力や質も高めていることを示している。

 対外貿易と外資の安定は、中国のハイレベルの対外開放の質を明らかに示している。自由貿易試験区(FTZ)、自由貿易港、サービス業の総合試験区などの開放プラットフォームの建設の開放・拡大、中国国際輸入博覧会(輸入博、CIIE)、中国国際サービス貿易交易会(服貿会、CIFTIS)、広州交易会(広交会)などの国際展示会の開催は、貿易と投資の円滑化、自由化の改革をさらに推進する。一つ一つの開放措置の着実な実施は、市場関係者の期待と信頼を安定させ、対外貿易と外資の安定に積極的な貢献を果たした。2021年、21の自由貿易試験区は全国の外商投資総額の18.5%、輸出入額の17.3%に達し、開放の効果は著しい。「一帯一路(Belt and Road)」の質の高い発展の共同建設の推進において、2021年、中国と沿線国の貨物貿易額は11兆6000億元(約227兆円)に達し、過去8年間での最高を記録し、前年同期比で23.6%増となり、中国の対外貿易総額の29.7%を占め、沿線国の対中国投資は29.4%増となった。「一帯一路」共同建設の推進は着実で、ずっしりとした成果を収め、沿線諸国の発展に新たなチャンスをもたらしただけでなく、中国の対外貿易と外資の安定のために新たな空間を拡大した。

 現在、百年に1度ともいえる世界の変動と新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)が重なり、世界は新たな激動の変革期を迎え、世界経済の回復は困難かつ紆余(うよ)曲折がある。しかし、国際情勢にいかなる変化があろうとも、中国は改革開放の旗印を高く掲げていく。

 現在、中国の貨物貿易総額は5年連続で世界第1位、外資誘致は世界第2位を維持している。総合国力、社会生産力、人々の生活水準の一層の向上、質の高い発展の基礎の強化、条件の改善、原動力の強化は、対外貿易と外資の基礎の安定のために強力な支えを与えている。世界最大の自由貿易協定「地域的な包括的経済連携(RCEP)協定」の正式発効に伴い、ハイレベルな開放のけん引の下で、国内外の2つの循環(双循環)は必ずより円滑になり、質の高い発展の道はますます広くなるだろうと考えられている。(c)People’s Daily/AFPBB News