【4月25日 People’s Daily】冬の日、中国南西部の雲南省(Yunnan)昆明市(Kunming)にある王家営西コンテナセンターステーションは混雑していた。巨大なアームが貨物を満載したコンテナを正確につかみ、貨物列車につり上げた。鉄道が開通してから、昆明はラオスの首都のビエンチャンまでもはやそれから遠くなく、両国の経済と社会の発展は日に日に新世界を開いた。

 中国ラオス鉄道は両国の互恵・協力の旗艦プロジェクトだ。開通からしばらくの間、鉄道は貨物輸送が忙しく、旅客輸送も盛んであることは、鉄道の開通が沿線地域の住民の生産生活、経済発展のニーズを満たし、人々に新たなチャンスをもたらしたことを証明した。

 質の高い「一帯一路(Belt and Road)」共同建設のシンボルプロジェクトとして、中国ラオス鉄道の建設・開通は、インフラの「ハード面の相互連結」により両国人民の「心の通じ合い」をもたらした。鉄道の開通・運営は、雲南省プーアル市(Puer)、シーサンパンナ(Xishuangbanna)タイ族自治州など地域の鉄道不通の歴史を終わらせ、ラオスの住民も近代的な鉄道を利用でき、沿線の住民の移動を大いに便利にした。開通・運営から1か月余りで、鉄道の国内区間は1日平均23.5本の普通列車を運行し、ピーク時には31.5本が運行し、延べ70万人の旅客を輸送した。海外区間は延べ7万5000人の旅客を輸送した。特に今年の元旦にはビエンチャンからボーテンの高速列車1組を追加運行し、ラオス市民の移動ニーズを満たした。安全で便利な中国ラオス鉄道は国内外の旅客に好まれ、民生と福祉を増進させ、地域の発展と繁栄を後押ししている。

 地域別に見ると、中国ラオス鉄道は中国国内市場と南アジア・東南アジアを結ぶ経済通路をつなぎ、始発駅の昆明駅を中心とし、東は新国際陸海貿易回廊(ILSTC)を結び付け、西はバングラデシュ・中国・インド・ミャンマー(BCIM)経済回廊に接し、南は東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国をカバーし、北は成渝(成都・重慶)地区両都市経済圏をつなげる開放的な構図を形成しつつある。2022年1月17日までに、昆明税関は計153本の中国ラオス鉄道国際貨物列車を監督・管理・検査し、総貨物量は5万9500トンに達し、その価値は10億6800万元に達した。鉄道輸送ネットワークはすでに中国の9省、ラオス、タイ、シンガポールなど10カ国以上の「一帯一路」共同建設国をカバーしている。これは一定程度で、中国ラオス鉄道が地域の相互接続をけん引しており、通路の役割が日増しに明らかになっていることを意味する。

 大型通路が大型産業をけん引する。昆明からビエンチャンまでの貨物列車の全行程は最速で26時間しかかからない。低コスト、高時効の輸送は沿線地域の発展に新たなエネルギーを注入している。中国ラオス鉄道の始発駅として、雲南沿線は地域情勢に応じて、優位性を活用し、鉄道の開通がもたらすチャンスをしっかりつかみ、倉庫保管・物流、コールドチェーン・運送、緑色食品(良質で安全な食品)など業態の発展を加速し、産業空間のレイアウトをさらに改善し、産業の支えを強化し、南アジア・東南アジア市場向けの国境産業チェーン、サプライチェーン、バリューチェーンをしっかりと融合させ、高品質開放発展の新たなエンジンを駆動させる。「地域的な包括的経済連携(RCEP)協定」の正式発効に伴い、中国ラオス鉄道とRCEPの「出会い」は、必ずや重ね合わせてより高い促進効果を生み出し、「一帯一路」建設により良いサービスを提供するだろう。(c)People’s Daily/AFPBB News