【4月23日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)は22日、欧州連合(EU)のシャルル・ミシェル(Charles Michel)常任議長(EU大統領)と電話会談し、ウクライナが同国南東部の港湾都市マリウポリ(Mariupol)でロシア軍の包囲を受ける部隊に対し、投降を認めることを拒否していると非難した。

 ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)によると、プーチン氏はウクライナ側の部隊が投降すれば「その命や、国際法に従った適切な扱い、優れた医療を保証されている」と説明。「キーウの政権はこの機会の活用を許していない」と非難した。

 ウクライナによれば、マリウポリのアゾフスターリ(Azovstal)製鉄所では数百人の部隊と民間人が立てこもっている。同国政府は、女性や子ども、高齢者を同市から避難させるための停戦を繰り返し呼び掛けてきた。

 クレムリンによると、プーチン氏は「長時間」にわたったミシェル氏との電話会談で、ウクライナ軍による「数々の戦争犯罪」が無視されていると批判。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領との会談の可能性は、現在行われている和平交渉の結果次第であるとの立場を改めて示した上で、ウクライナ側は要求が一貫しておらず「双方が受け入れられる解決策を模索する構えがない」と非難した。(c)AFP