【4月18日 AFP】スウェーデン東部の都市ノルシェピング(Norrkoping)で17日、イスラム教の聖典コーラン(Koran)を燃やそうとしていた極右団体に抗議するデモ隊に警官が発砲、3人が負傷した。

 警察は「威嚇射撃を複数回行った。弾が跳ね返って3人が負傷したもようで、現在病院で治療を受けている」と説明した。3人は逮捕されており、容体は不明という。

 スウェーデンでは14日から各地で反イスラム団体とデモ隊の間で衝突が相次いでおり、ノルシェピングでは2回目の衝突となった。

 最初の衝突は、デンマーク、スウェーデン両国の国籍を持つ政治家ラスムス・パルダン(Rasmus Paludan)氏(40)が率いる反移民・反イスラムを掲げる団体「ストラム・クルス(強硬路線)」に対し、デモ隊が抗議したことをきっかけに発生。

 17日にも、ストラム・クルスとデモ隊が再度衝突。ただパルダン氏は姿を現さなかった。

 パルダン氏は、9月に実施される予定の総選挙に出馬を計画しており、現在、選挙キャンペーンのため国内を回っている。

 同氏はイスラム教徒が多く住む地区を訪れ、コーランを燃やす計画だった。

 パルダン氏は弁護士兼ユーチューバーで、過去に人種差別的な言動をしたとして有罪判決を受けたことがある。(c)AFP