【4月14日 AFP】ミャンマーの正月を祝うお祭り「ティンジャン(Thingyan)」が13日、始まった。例年は水かけが行われる。だが、今年は軍政と反対勢力の間で衝突が続く中、参加しないよう呼び掛ける動きもあり、最大都市ヤンゴンの大通りもひっそりしていた。

 ミャンマーでは、昨年2月に国軍がクーデターでアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏を追放し、大規模な抗議デモが発生。国軍はデモを厳しく弾圧しており、混乱が続いている。

 AFP記者によると、ヤンゴン中心部の大通りは人けがなく、お祭りの気配はなかった。

 土のうで囲まれた場所で数人の子どもと1人の兵士が水をかけあっていたが、住民たちは通りの向こう側からその様子を眺めるだけだった。

 スーレー(Sule)パゴダ(仏塔)につながる通りは厳重な警備が敷かれ、国軍が主催するイベント会場に続く道にはバリケードが設けられた。ステージでは、著名人が歌を歌ったり、踊ったりしていた。

 国営テレビは、第2の都市マンダレー(Mandalay)でもイベントが行われている様子を報じた。しかし、国軍による弾圧は続いており、街はお祭りムードからは程遠かった。

 ある住民はAFPに「外には出ない。他の人が祝っているかどうか興味はない。何か起こるのではないかと思うと心配だ」と語った。

 地元メディアによると、全国で小規模な反軍政デモが行われた。祭りに参加しないよう呼び掛ける横断幕を持つ人の姿も見られた。(c)AFP