【4月14日 People’s Daily】中国の「『十四五』職業技能訓練計画」(以下、「計画」という)がこのほど正式に発表された。これは中国が初めて国家級職業技能訓練5か年特別計画を作成したものだ。

 「第13次五か年計画(2016〜2020年)」期間中に、中国の職業技能訓練事業は急生長の5年を迎えた。5年間に、全国で補助型職業技能訓練が延べ1億人近く実施された。2020年末までに、全国の技能人材総数は2億人を超えた。

「第14次五か年計画(2021〜2025年)」期間中に、都市部新規雇用者数は年間1400万人以上と見込まれ、職業技能訓練への要求が高まっている。

「計画」は、「十四五」期間中に、中国は政府補助型訓練を延べ7500万人以上実施し、そのうち、出稼ぎ労働者向けの職業技能訓練を延べ3000万人以上実施することを掲げた。

「計画」は訓練の品質に対して明確な要求を示した。訓練を通じて、職業資格証明書や職業技能等級証明書の新規取得者は延べ4000万人以上に達し、そのうち、高級技術工、技師、高級技師グレードの高技能人材は延べ800万人以上に達しなければならない。

 より多くの人に訓練に参加してもらい、革新型、応用型、技能型の人材を育成するためには、良好な社会的な雰囲気を醸成する必要がある。「計画」は特に技能人材のキャリアパスの整備に明確な要求を示した。

「新8級」を推進し、技術労働者のキャリアパスを整備する。従来、技術労働者のキャリア開発評価等級は初級技術工、中級技術工、高級技術工、技師、高級技師の5級に分けられていたが、人力資源社会保障省は全国に企業新型見習い制の普及を進める際、初級技術工の前の見習いの等級を導入した。また、特級技師のパイロット事業に加え、末端組織での革新的な首席技師の等級の導入が推進され、「新8級」職業技能等級制度が模索の中で、その形成が進んでいる。

「見えない扉」を破り、技能人材のキャリアチェンジ、キャリアの横展開をスムーズにする。近年、人社部は継続的に政策を打ち出し、エンジニアリング、農業、工芸美術、文物博物、実験技術、芸術、体育、技術工学校教師などの分野の高技能人材が昇格審査に参加することを支援し、また企業の評価制度と採用制度の調和の強化を奨励している。

「タクト」を健全化し、技能人材の評価システムを整える。人社部は職業能力を導きとし、作業業績を重点とし、職人精神と職業道徳の育成を重視する技能人材評価システムの健全化を進める。企業の技能人材の自主評価を全面的に推進し、評価結果と使用、待遇を連動させる。現在、全国で3100社以上の第三者による社会評価組織が選ばれ、1万1000社以上の企業が自主評価を実施している。

 昇給の定着や表彰の強化に加え、「職業技能コンテストを広く実施する」としている。人社部職業能力建設局の劉康(Liu Kang)局長は、職業技能コンテストを開催することで、技能人材に優れた技術を披露する場を設け、すばらしいチャンスを創出させる」と述べた。昨年10月、中国上海で第46回世界技能大会が開催された。同大会は技能界の「オリンピック」と呼ばれる。中国は2017年と2019年の2回連続で、金メダル数1位、メダル数1位、団体総合点1位という「3つのトップ」を達成したという。(c)People’s Daily/AFPBB News