【4月7日 People’s Daily】中国の宇宙ロケット打ち上げ回数は2021年に55回を数え、世界一となった。運搬ロケットの「長征」シリーズや「快舟」シリーズ、民間企業開発のロケットを通じて、100機を超える人工衛星や宇宙ステーションなどが宇宙に送り出された。

 このうち「長征」シリーズは48回打ち上げ。年間打ち上げ回数で初めて40回を超え、成功率も100%を達成した。長征5号B、2号F、7号の5回の打ち上げにより有人宇宙ステーションの建設に成功し、コアモジュール「天和」、宇宙飛行士2組、貨物船2隻を送り出した。「金メダルロケット」と称される長征3号甲シリーズは12回連続で打ち上げに成功し、年間任務を完遂した。

 2021年は中国の宇宙ステーション建設が本格化し、2組の宇宙飛行士がステーションに最長6か月間滞在した。2020年に長征5号により打ち上げられた探査機「天問1号」は2021年に火星に着陸し、探査活動を実現した。2021年10月14日には中国初の太陽探査衛星「義和号」を打ち上げ、中国は太陽探査の時代に入った。

 中国の宇宙事業は高頻度の打ち上げ段階に入り、高い成功率を誇っている。2018年、世界では114回の打ち上げが行われ成功は109回で、中国は39回の打ち上げで成功は38回だった。2019年は世界では103回の打ち上げで95回成功し、中国は34回の打ち上げで31回成功となった。2020年は世界で114回の打ち上げが行われた中、中国は39回の打ち上げで人工衛星など89機を宇宙に送り出した。打ち上げ回数と搭載量はいずれも世界2位。そして2021年の打ち上げ回数は最多記録を更新した。

 長征ロケットは中国の運搬ロケットの「絶対エース」だ。1970年4月24日に人工衛星「東方紅1号」を打ち上げたのを皮切りに、51年間で打ち上げ事業の92%を担い、700機以上を宇宙に送り込み、成功率は96%を誇る。

 長征シリーズを開発する中国航天科技集団(CASC)の計画によると、2022年は40回以上のミッションがあり、貨物宇宙船2隻、有人宇宙船「神舟」2隻、宇宙ステーションの実験モジュール2棟を打ち上げる6大ミッションが含まれている。宇宙ステーションは今年完成し、長征6号Aの初打ち上げも行われる。

 今後、宇宙ステーションが運用段階に入ると、長征2号Fと7号は年間2回の打ち上げを維持する。また近い将来、月探査プロジェクトの第4段階、小惑星探査、木星探査、有人月面探査、初の火星サンプル探査などの大型プロジェクトを計画している。(c)People’s Daily/AFPBB News