【4月3日 People’s Daily】第13期全国人民代表大会(全人代)第5回会議初の「部長(大臣)通路」取材活動が3月5日午前、北京人民大会堂のプレスホールで行われた。国務院の関係部(省)・委員会の責任者3人が「部長(大臣)通路」で、ビデオ方式で記者の質問に答え、当面の情勢を紹介し、発展の見通しを展望した。部長(大臣)たちの回答は国の経済と人民の生活に焦点を当て、経済と社会の発展に対する自信を示した。

 政府活動報告は今年の発展の主要所期目標について、以下のように掲げている。エネルギー強度(GDP1単位当たりのエネルギー使用量)目標を「第14次五か年計画(2021〜2025年)」期間中に統一的に審査し、適切な弾力性を残し、新たに追加される再生可能エネルギーと原料用消費量はエネルギー消費の総量の規制に計上しない。能耗双控(エネルギー消費の総量と強度の両方の低減)から二酸化炭素の総排出量と強度の両方の低減への移行を推進する。

 国家発展改革委員会の何立峰(He Lifeng)主任は、今年は「ダブルカーボン」事業を強力かつ、段階的・効果的に推進していくと表明した。2030年までに炭素排出ピークアウト、2060年までにカーボンニュートラルを実現するよう努めることは、党中央が深思熟考して下した重大な戦略的決定だ。何主任によると、1年余りにわたり、「ダブルカーボン」事業は段階的に推進されている。具体的には、第一に、トップダウン設計の完成を加速させ、「ダブルカーボン」事業の意見と炭素排出ピークアウトの行動案を発表し、重点分野の実施案を研究・策定し、続々と発表すること。第二に、トップダウン設計の実施を全面的に推進し、現在各業界は新しい基準に基づき、更新・改造を着実に推進し、グリーン低炭素のハイレベルなプロジェクトの発展に力を入れているという。

 政府活動報告は、今年の目標財政赤字率は2.8%前後で、昨年より下方修正された。財政相の劉昆(Liu Kun)氏は、今年の財政赤字率は昨年の予算より0.4ポイント減となり、資金規模は2000億元(約3兆8500億円)減少した。しかし繰越残高調整により、中央政府本級財政から一般会計予算に調達された資金のみで、1兆2670億元(24兆3800億円)に達した。「この資金量は赤字率1ポイントの上昇に相当し、財政支出の強度は保障される」と述べた。

 今年の政府活動報告は、食糧生産量を1兆3000億キロ以上に保つことを掲げた。農業・農村相の唐仁健(Tang Renjian)氏は、食糧生産は夏に収穫する穀物をしっかり確保する上、通年に立脚し、品種や季節、地域、段階ごとに、通年の食糧生産をしっかり確保しなければならない。今年、中国の1人当たりの食糧占有量は483キロに達し、昨年より9キロ増となった。「この総量の保障の下で、国際情勢がどのように変化しても、14億人以上の中国人の食事を確保することができる」と述べた。

 政府活動報告は、農業生産に力を入れ、農村部の全面的な振興を促進するとした。農業支援策を完備・強化し、貧困脱却地域の発展を引き続き推進し、農業の豊作と農民の増収を促進することを掲げた。これに対し、唐氏は次のように表明した。大規模な返貧(貧困への逆戻り)が発生しないように最低ラインを断固として守り、この基礎の上で貧困脱却地域の発展条件を改善し、内なる力を強化する。具体的には、第一に、返貧防止の動的モニタリング支援メカニズムを健全に完備すること。第二に、産業雇用という根本をつかみ、技術や施設、マーケティング、人材など4つの弱点を補強すること。第三に、重点区域や分野、個体群に対する支援の強化の必要性を挙げた。(c)People’s Daily/AFPBB News