【4月2日 People’s Daily】古代から現代に至るまで、人々は民主主義の概念に対して異なる理解を持っているかもしれないが、人類の歴史上のいかなる植民地支配も、民主主義の本義に反するものだ。英国の植民地支配下にあった香港は民主主義とは無縁の世界だ。1997年、中国政府は香港に対する主権行使を回復し、香港特別行政区の民主制度を創設し、「一国二制度」の下で香港民主主義の新紀元を開いた。中央政府は香港の憲法的地位と実態に合った民主制度の発展を断固として支持し、香港の民主的発展を推進するために大きな努力を行っている。香港の民主制度は国家憲法と香港基本法を基礎とし、絶え間ない発展・完備を経て、新たなトレンドを示し、香港の長期的な繁栄・安定を守るために重要な役割を果たしている。

 第一に、その地域の選挙制度。憲法と香港基本法に基づき、香港は地域の実情に合った選挙制度を確立した。関連選挙制度はいずれも「一国二制度」の方針、「愛国者による香港地区統治」の確保、社会各層の利益との兼ね合い、バランスの取れた参加の具現、経済・社会の発展に有利といった原則にのっとり設計されている。継続的な改善により、選挙制度の民主性は向上していった。

 第二に、香港住民の広範な民主的権利と自由を保障する制度。香港基本法は香港住民の民主的権利と自由を明確に保障している。基本法によると、香港特別行政区の永久住民は法律に基づいて選挙権と被選挙権を有し、香港住民は言論、新聞、出版、結社、集会、デモ行進の自由をはじめ、基本法と香港特別行政区の法律で保障されたその他の権利と自由を有する。憲法と基本法の制度的保障の下で、香港の民主政治の実践は幅広く展開されている。

 第三に、当事者間協議による社会ガバナンスの仕組み。社会各界が公共政策の制定や公共ガバナンスの過程に幅広く参加することで、ガバナンスの効果を高めることができる。香港特別行政区政府の主導の下で、社会の異なる業界別、異なる分野の人物が共同でガバナンスに参加し、異なる参加主体はすべてこの地域の社会ガバナンスの中でそれぞれの職務を遂行し、互いに協力することができる。このメカニズムは政府の主導的な役割を果たす上、社会ガバナンスを重視する業界のコラボレーションを促進することができる。

 中国共産党と中国政府は香港特別行政区における民主制度の設計者、創設者、擁護者、推進者だ。香港は法律の規定と香港の実情により、中国大陸とは異なる、香港の特色ある民主制度を実施することができる。「愛国者による香港地区統治」は選挙制度を完備する根本原則であり、香港の民主的発展を推進する根本的基礎でもある。いかなる香港住民も国を愛し、香港を愛する立場をとり、国家の主権、安全、発展の利益及び香港の繁栄と安定を害する活動に従事しなければ、法律に基づいて選挙に参加し、香港の未来のガバナンスに参加することはできない。

 中央政府は香港特別行政区の民主制度の発展と改善のために各種の努力を払い、一連の重大な措置を断行し、香港情勢と民主的発展を軌道に戻すように導き、推進している。「一国二制度」の下で、香港特別行政区の民主的発展の見通しは明るく、民主化への道は必ず進むほど広くなるだろうと信じている。(c)People’s Daily/AFPBB News