【3月31日 People’s Daily】中国国家統計局は2021年の経済動向を発表した。国内総生産(GDP)は前年比8.1%増の114兆3670億元(約2221兆円)に達し、中国経済は新たな段階を迎えている。

 寧吉喆(Ning Jizhe)局長は「この1年間、国を挙げた取り組みにより、経済発展と新型コロナウイルス対策の両方で世界を主導する地位を維持してきた。経済運営は合理的な範囲で推移し、主要な成長目標を達成した。第14次5か年計画(2021~2025年)は順調なスタートを切った」と成果を強調した。

 都市部の新規就業者は1269万人に達し、初期目標の1100万人以上を超えた。都市部の失業率は平均5.1%で、初期目標の5.5%前後を下回った。消費者物価指数は前年比0.9%増と緩やかに上昇し、初期目標の3%前後を下回った。2021年末の外貨準備高は3兆2502億ドル(約401兆7897億円)で世界一をキープしている。

 国民1人当たりの可処分所得は前年比で実質8.1%増。2年間の平均成長率は5.1%で、経済成長と同じペースで安定成長を遂げている。GDP1単位当たりのエネルギー消費量は前年比2.7%減少し、初期目標の3%前後に迫っている。食料生産は6億8285万トンと過去最高を更新し、初期目標6億5000万トン以上を超えた。

 114兆3670億元に達した2021年のGDPは世界第2位の座を維持。世界経済に占める割合は推計で18%を超える。1人当たりのGDPは8万976元(約157万2553円)となった。

 寧局長は「2021年に中国のGDPは約13兆元(約252兆円)増加し、主要経済国の1年分のGDPに相当する」と説明。工業・製造業の付加価値総額は10年以上連続で世界一を記録しており、モノの貿易と外貨準備高は世界1位、サービス貿易と海外投資、国内消費市場は世界2位となっている。

 寧局長は「1人当たりGDPは8万元を超え、年間平均為替レートで換算すると1万2551ドル(約155万1554円)となる。2021年の世界平均1万2100ドル(約149万5802円)前後を超え、高所得国のレベルに年々近づいている。中国経済は着実に進展している」と語った。(c)People’s Daily/AFPBB News