【3月26日 People’s Daily】3月初めの北京のうららかな春。第13期全国人民代表大会(全人代)第5回会議の開幕式の「代表通路」が5日、再び開かれ、一部の全人代代表はビデオ方式で取材に応じ、一線からの生き生きとした物語を語り、絶えず発展し変化する中国について語った。

 呉晨(Wu Chen)氏は北京市建筑設計研究院(BIAD)と首鋼集団(Shougang Group)の建築士、プランナーであり、設計の一線から来た全人代代表でもある。かつて名勝の什刹海は過度な商業化や観光開発のため、水辺の空間や周辺の胡同(フートン、細い路地)が混雑していた。入念な設計と社会の各方面の共同の努力を経て、今すべての環湖遊歩道の障害物を取り除き、6キロメートルの長い遊歩道を形成した。また、チームメンバーと一緒に西岸の荷花市場に対して空間の改善のための設計を施し、本当に「湖の民への返還」をやり遂げた。「共に努力し、『人間本位』の設計理念を設計に定着させたい」と、呉氏は述べた。

 全国最大の生態系移民の集積地——寧夏回族自治区(Ningxia Hui Autonomous Region)呉忠市(Wuzhong)紅寺堡区(Hongsibao)から来た農民作家の馬慧娟(Ma Huijuan)氏は、全人代の代表になる前、農村の一般女性だった。子どもの頃から本を読むのが好きだったが、貧困のため16歳中卒で進学を断念するしかなかった。20歳の時、故郷の移住政策により、村人たちは大山を出て、紅寺堡区に引っ越して来た。彼女は、ここで、党の良い政策のおかげで、黄河の水のかんがいのおかげで、同郷の人たちは良い生活を送ることができたと述べた。

「私の故郷の黄南チベット族自治州(Tibetan Autonomous Prefecture of Huangnan)全域は三江源国立自然保護区に属している。源流の人、塔を守る人として、私たちだけでなく、中下流の人たちも良い水を使えるようにしなければならない」と、青海省(Qinghai)黄南州から来た全人代の代表で、現地水道会社の一般従業員の夏吾卓瑪(シャウーチュオマー)氏は語った。彼女は、ここ数年、放牧禁止・囲い込みによる牧草地の養護、湿地保護、植林などの一連の措置をとった。元の荒れ山は緑の装いをもたらし、かつて枯れていた河床には清水があふれている。生態保護がうまくいったため、昨年、黄南州は「国家生態文明建設モデル区」の称号を獲得したと述べた。

「35年間、溶接トーチを持って、ただ一つのことをした。それは、私の持っている溶接トーチで、何度も自分を超え、国内の溶接技術の難関を突破したことだ」。貴州航天天馬機電科技の電気溶接士の姜涛(Jiang Tao)氏は国家級「技能大師工房」と「労働模範革新工房」のリーダーだ。「2015年9月、キャリアロケット長征6号(Changzheng-6)による20基の衛星の宇宙への放出に成功し、中国のロケット打ち上げ「一発多星」の記録を塗り替えた。この縦型打ち上げシステムの部品から本体への溶接はまさに私と私のチームが行った」と、姜氏は語った。また、すでに300人余りの優秀な溶接技能者を養成した。まさにこのような精神と技術の伝承があってこそ、中国の宇宙事業を後継者に託すことができる。「全人代の代表として、私は引き続き人一倍努力し、全人代代表の果たすべき職責をうまく発揮し、「工匠精神」を大いに発揚し、技能の伝承をしっかりと行い、より多くの『大国工匠』を育成し、中国の夢、強国の夢の実現のために力を尽くしていく」と述べた。(c)People’s Daily/AFPBB News