【3月25日 People’s Daily】6年余りにわたり、「グリーン、共有、開放、クリーン」という大会運営理念の下、北京冬季オリンピック・パラリンピックの準備活動は「同時に計画、同時に実施」され、冬季パラリンピックも素晴らしいものになった。

 障がい者アスリートを中心に、細かいところから取り組み、冬季パラリンピックの各競技会場や冬季パラリンピック選手村のバリアフリー施設が広く評価された。国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ(Andrew Parsons)会長は、「われわれは冬季パラリンピックの準備作業が、効率的かつスムーズに行なわれ、競技会場と冬季パラリンピック選手村のバリアフリー施設の完備、大会開催のための安全で便利な環境の提供を確認した」と述べていた。

 1枚のワイドミラーは、温かいヒューマンケアを映し出した。冬季パラリンピック開催中、国家水泳センター「氷立方(アイスキューブ)」が車いすカーリングの競技会場として使われる。場内には双方向通行の3階建ての選手用バリアフリースロープがあり、曲がり角には1枚のワイドミラーが立っている。スタッフによると、このワイドミラーは対向する障がい者アスリートが相手を早めに発見し、衝突を避けるために役立つという。また、スロープには障がい者アスリートが利用できる憩いの場がいくつも設けられていた。

 倹約の大会運営の原則を守り、冬季パラリンピックの5つの競技会場は全て冬季オリンピックの既存会場の活用で、相応の転換と調整を経て、大会運営の条件を全面的に満たし、冬季オリンピック国際競技連盟連合(AIOWF)の認証を受けた。冬季パラリンピックの準備と転換作業が効率的でスムーズに行われるのは、北京冬季オリンピック組織委員会が一貫して2つのオリンピックの「同時に準備、一崗双責(1つの職務で2つの責任)」を堅持しているおかげだ。会場の設計や建設においては、バリアフリーに配慮し、転換期間中の作業量を大幅に削減し、作業効率を向上させた。

 延慶(Yanqing)冬季パラリンピック選手村は、障がい者アスリートが簡単に入居できるように、保安検査場を村の入り口に移した。空港から選手宿舎までの全行程は1回のみの下車で済むようになった。保安検査場と選手宿舎の間の距離が短くなり、選手とサービスチームの心がより近くなった。

 国家バイアスロンセンターは点字読み取り用資料、触地図を用意し、バリアフリー情報サービスを提供することで、視覚障がい者が競技会場や競技に関する情報を簡単に入手できるようにした。

「われわれは冬季オリンピック競技会場のバリアフリー建設と開催都市のバリアフリー環境レベルの全面的な向上を有機的に結びつけ、開催都市に持続可能で豊かな遺産を残さなければならない」と、北京冬季オリンピック組織委員会パラリンピック部の楊金奎(Yang Jinkui)部長は述べた。2019年より、北京市はバリアフリー環境建設のための2019~2021年特別アクションを実施し、バリアフリー施設の占用・遊休問題21万件余りに対応し、100か所の「バリアフリーモデルタウンエリア」と100か所の「15分間バリアフリー利便サービス圏」を丹念につくり上げた。張家口(Zhangjiakou)では、2018年から2021年7月までに、点字ブロック350キロメートル余り、縁石の傾斜路4422か所を新設・改造し、障がい者の移動のためにより便利な環境を提供した。(c)People’s Daily/AFPBB News