【3月14日 People’s Daily】冬季オリンピックの開催準備をきっかけに、北京市はここ数年、全市のウインタースポーツの普及・発展レベルを向上させるよう努力し、市民の冬季オリンピックへの関心、参画、共有をリードし、「ダブル・オリンピック・シティー」の独特の魅力を世界に向けて示している。

 2015年7月、北京市は河北省(Hebei)張家口市(Zhangjiakou)と手を携えて2022年冬季オリンピックの開催権を獲得し、首都のウインタースポーツへの市民参加意欲を大いに奮い起こした。冬季オリンピックを追い風に、同市石景山区(Shijingshan)は懸命に頑張って先頭に追いつき、資金投入を増やし、建設ペースを速め、「10氷6雪」の競技施設のレイアウトを形成している。

「ウインタースポーツへの市民参加のニーズを満たすには、氷雪施設の建設と完備が不可欠だ」。北京市体育局の葛軍(Ge Jun)副局長は次のように述べた。これまでのところ、冬季オリンピック招致前の全市の氷雪施設はスケート場42か所、氷面44か所、スキー場22か所だったが、それぞれ82か所、97か所、32か所に増加した。同市はまた、氷雪施設を市民のもとに届けることを推進している。競技場やコミュニティーの空き地を利用して移動式スケート場・スキー場(組み立て式)を整備することにより、市民が四季を通じて家の近くでウインタースポーツを楽しむことができるようにする。

「若い頃からよくスケートに来ていた」。頤和園昆明湖のスケート場では、「北京っ子」劉国勝(Liu Guosheng)さんが孫のスケート靴のひもを結んであげて、彼を連れて氷の上でゆっくりと滑り始めた。その後、近くのスキー場に移動し、氷雪の迷路、スノースライダーなどを体験した。

 北京市公園管理センターの張亜紅(Zhang Yahong)副主任によると、2021年末に、第8回北京市立公園氷雪游園会が開幕し、氷上スポーツ、スノースポーツ、冬季オリンピックテーマ展の3種類のイベントが設けられ、計11か所のスケート場・スキー場が開放され、40種類余りの氷雪関連活動に利用される。2014年から、「ウインタースポーツを公園に、楽しくフィットネス、冬季五輪を迎える」をテーマに、北京市立公園では長年にわたり氷雪遊園会を開催し、延べ200万人近くが参加したという。

 石景山区は小中学校に氷雪関連授業を普及させ、毎年小中学生の冬季運動会を開催している。競技種目はショートトラック、カーリング、アイスホッケーなど6つをカバーし、現在「全区の小中学生の100%のウインタースポーツ参加、冬季オリンピック知識の学校への100%導入、体育教師とダンス教師の100%の氷上技能訓練修了」を実現している。

 2017年以来、北京市は「ウインタースポーツの学校導入」普及促進活動を継続的に展開し、これまでに16区の全面カバーを実現し、小中学生のウインタースポーツ参加は延べ210万人に達した。同市には現在、市レベルのジュニアアイスホッケーチームが5チーム、スキーチームが1チーム、区レベルのジュニア冬季スポーツチームが125チームあり、登録者数は2017年の79人から7565人に増えた。

 北京市はまた、多様な人々を対象にした施策を実施している。足に障害のある北京市民の滿運傑(Man Yunjie)さんは、北京市障害者連合会の援助の下で、障害者向けのウインタースポーツを体験できる「氷雪の家」に入って、骨身を惜しまず訓練してカーリング選手になった。真の氷と雪、模造氷体験、氷雪大講堂、フロアカーリング競技など一連の活動を通じて、同市は障害者のウインタースポーツへの参加率を向上し続けている。(c)People’s Daily/AFPBB News