【2月16日 AFP】北京冬季五輪は16日、アイスホッケー男子準々決勝プレーオフが行われ、試合終了間際に追いつかれた米国はペナルティーショット・シュートアウトの末にスロバキアに2-3で敗れ、敗退が決定した。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって北米アイスホッケーリーグ(NHL)でプレーするスター選手を欠くため、比較的知名度の低い選手で今大会に臨んでいた米国は、1次リーグを3勝0敗で突破しており、1980年の冬季五輪で金メダルを獲得し「氷上の奇跡」と呼ばれたチームと比較する声が上がっていた。

 準決勝進出まであと44秒と迫っていた米国だったが、スロバキアの主将マレク・ハリビク(Marek Hrivik)にゴールを許してスコアは2-2となり、試合はオーバータイムに突入した。

 結局延長戦でも決着はつかずペナルティーショット・シュートアウトに入ると、先に成功させたのはスロバキア選手で、米国は最後の一人となった主将アンディ・ミール(Andy Miele)のシュートが相手ゴーリーのパトリク・リバル(Patrik Rybar)に防がれ、試合は決着した。

 ベテランやNHL入りを目指す10代選手で構成された米国チームは、大会前に練習の機会が数回しかなかったにもかかわらず驚くべき団結力を見せていた。

 新型コロナウイルスを理由に選手を五輪に出場させないというNHL側の決断は、とりわけ米国やカナダに影響を与え、両国は経験がより豊富な欧州勢との対戦に向けて急造チームを編成。平均年齢が今大会最年少ながら、スピードと運動量を生かして優勝候補の一角に食い込んだが、スロバキアに苦戦を強いられた。(c)AFP