【2月5日 AFP】米大リーグ機構(MLB)との労使交渉が2か月にわたって行き詰まっている中、選手会(MLBPA)は4日、MLBが要請した連邦調停局(FMCS)の介入を拒否したと明らかにした。

 2022年シーズンのオープン戦がわずか3週間後に迫り、春季キャンプの初日を予定通り16日に迎えるのが難しい状況となっている中、新労使協定の合意を目指す交渉はほぼ進展がないままとなっている。

 昨年12月ロックアウトに突入したMLBは、選手会が球団オーナーから新たな修正案を待っていたにもかかわらず、3日に連邦政府による協議への協力を要請していた。

 選手会は発表文で「MLBがロックアウトに踏み切って2か月が経過し、修正案を出すと選手たちに約束してからわずか2日後に、オーナー側はそれを拒否して、代わりに調停を要請した」とし、「当方の執行部と協議し、さまざまな要因を踏まえた結果、われわれは今回の要請を断った」と説明した。

「公平かつ、適切な時期の合意に向けた最も明確な道筋は、交渉のテーブルに戻ることだ。選手たちはその準備が整っている」

 連邦調停局は近年、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)やメジャーリーグサッカー(MLS)、北米アイスホッケーリーグ(NHL)など、他競技における交渉決裂の解決を手助けしてきた。2010年に行われたMLBと選手会の労使交渉では、ロックアウトを行わずして調停で解決に至った。

 リーグ側から新しい提案がもたらされるのは、次週にフロリダ州オーランド(Orlando)で開かれる予定のオーナー会議後になるとみられる。

 2022年のレギュラーシーズンは、引き続き3月31日に開幕が予定されている。(c)AFP