【2月4日 AFP】米ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)競泳チームの女子選手16人は3日、全米大学体育協会(NCAA)に対して、トランスジェンダーのチームメートであるリア・トーマス(Lia Thomas)が今後の大会に出場することを制限する米国水泳連盟(USA Swimming)の新規則に従うよう求めた。

 競泳女子米代表の元五輪選手ナンシー・ホグスヘッド(Nancy Hogshead-Makar)氏とペンシルベニア大学の選手16人は、同大学と所属カンファレンスのアイビーリーグ(Ivy League)に宛てた書簡で、トーマスが女子の大会に出場することを認めるべきではないと訴えた。

 ペンシルベニア大学では数年前まで男子チームに所属していたトーマスは、先日も同大学のアスリートとして米大学女子の競泳大会を席巻。この結果は周囲の意見を二分しており、トーマスの生理学的アドバンテージは不公平であるとする声と、同選手が女性として自由に競技するのを許されるべきとの声が上がっている。

 米国水泳連盟は1日、テストステロン値の基準を厳格化することを含めた新しいガイドラインを発表。トーマスを名指しするものではなかったものの、同選手がアイビーリーグやNACCなどの主要大会に出場が難しくなるとの見方が強い。

 ペンシルベニア大学の一部メンバーは、1日遅くにトーマスが競技に臨む権利を支持するコメント文を発表したものの、この日は別のグループが異を唱えた。

 女子アスリートの法的権利の保護を目的とした非営利団体「チャンピオン・ウィメン(Champion Women)」の最高経営責任者(CEO)を務めるホグスヘッド氏が送った書簡には、選手16人の名前は記載されていなかった。

 この16人は、トーマスのジェンダー・アイデンティティーに関しては支持するとした一方で、スポーツでの「生物学的な性は、ジェンダー・アイデンティティーとは別問題」としており、「彼女が私たちと競技する資格があるというのなら、ペンシルベニア大学、アイビーリーグ、そしてNACCの女子記録を塗り替えることになる。それは、彼女が男子アスリートだったら決してあり得ないこと」と主張した。

 選手たちはまた、トーマスに不利な声を上げるならチームから除外すると警告されたことも明かし、「私たちはリアの心の健康をサポートする。そして大学とアイビーリーグには、同じように私たちの心の健康のサポートも求める」と記した。(c)AFP