【1月30日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)で7度のスーパーボウル(Super Bowl)制覇を果たしているQBトム・ブレイディ(Tom Brady)が、今季限りで現役を引退すると、複数の米メディアが29日に報じた。

 現在44歳のブレイディは、20年プレーしたニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)で6回スーパーボウルを制し、昨季はタンパベイ・バッカニアーズ(Tampa Bay Buccaneers)で最多7度目の王座に輝いた。

 米スポーツチャンネルのESPNと専門チャンネルのNFLネットワーク(NFL Network)は、ブレイディが今季限りで引退すると報じ、CBSスポーツ(CBS Sports)も間もなくだと伝えた。いずれも匿名の情報筋の言葉を引用している。

 代理人を務めるドン・イー(Don Yee)氏は、ブレイディの去就についてはコメントせず、本人から発表があるまでは正式なものではないとだけ話した。

 ブレイディ自身は、引退を表明して、30日に行われるプレーオフのカンファレンス決勝への注目が薄れるようなことは避けたいと考えている可能性もあるが、報道はすでに多くの反響を呼んでいる。

 NFLはツイッター(Twitter)で「あらゆる瞬間、あらゆる記憶。君のすべてに感謝を」とつぶやき、さらに「史上最高の選手」や「上回る者はない」とたたえ、ブレイディがこれまで樹立してきた記録を紹介した。

 ブレイディが所有する会社TB12スポーツ(TB12 Sports)も、すでに本人の心は決まっていることを示唆するかのように「7個のスーパーボウルのリング、5回のスーパーボウルMVP、3回のリーグMVP、22年の信じられないシーズン。そのすべてに感謝を」とツイートしたが、後に投稿を削除した。

 所属するバッカニアーズはツイッターで別れを告げる流れには乗らず、チームの公式ウェブサイトに今シーズンのブレイディのハイライトを載せた。

 一方で米スポーツチャンネルネットワークのBallySportsによれば、ブレイディはバッカニアーズのゼネラルマネジャー(GM)を務めるジェイソン・リヒト(Jason Licht)氏にまだ決めていないと伝え、リヒト氏はブレイディ自身が決断を口にするのを待っているという。

 ブレイディは、史上最多となるレギュラーシーズン243勝を挙げた。また、いずれも歴代最多となるパス1万1317本試投で7263本成功、パスで8万4520ヤード獲得、624本のタッチダウンパスを記録した。

 昨季はバッカニアーズ加入1年目でチームをスーパーボウル制覇へ導き、今季もプレーオフに進出したが、カンファレンス準決勝でロサンゼルス・ラムズ(Los Angeles Rams)に27-30で敗れた。(c)AFP