【1月27日 AFP】欧州連合(EU)は27日、リトアニアが台湾に対して友好姿勢を示していることを理由に、中国がリトアニア産品に輸入制限を課しているとして、世界貿易機関(WTO)に提訴した。これを受けて、中国は強く反発した。

 EUの小国リトアニアは昨年7月、首都ビリニュスに台湾の代表機関開設を認めると発表し、中国の怒りを買った。

 WTOへの提訴により、中国がリトアニア産品の輸入を阻止し、経済的制限を課しているというリトアニアの実業界と政府関係者らの主張を、EUが支持したことになる。

 ただし、WTOの仲裁手続きには時間がかかり、判断が出るのは数年後になる可能性もある。

 中国はEUの動きに強く反発。外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は、中国による強迫など「無から有を生み出し、黒を白に置き換える」主張だと否定し、「中国・リトアニア間の問題は政治問題であって、経済問題ではない」との認識を示した。

 EUと中国は制裁の応酬を繰り広げ、長年交渉を続けてきた投資合意も暗礁に乗り上げている。今回の動きにより、中欧関係はさらに悪化するとみられる。(c)AFP/Alex PIGMAN