【1月27日 AFP】今月15日の事故で流出した大量の原油の除去作業が続く南米ペルーの沿岸部で、製油所の海底パイプラインでの作業中に新たな原油流出事故が起きた。同国政府が26日、発表した。

 環境省によると、新たな事故は25日、首都リマの北30キロに位置するベンタニージャ(Ventanilla)にあるスペイン石油大手レプソル(Repsol)所有のラ・パンピージャ(La Pampilla)製油所で発生。流出量は明らかにされていない。

 同製油所では15日にも、荷降ろし中だったタンカーから6000バレルの原油が流出していた。レプソルは事故原因について、南太平洋の島国トンガで起こった海底火山の大規模噴火により発生した津波がタンカーを襲ったとしている。

 この事故を受け、政府は「環境非常事態」を宣言。多数の鳥や海洋生物が犠牲となり、漁業や観光業も損害を受けている。保健省は、被害を受けた少なくとも21の砂浜で海水浴をしないよう呼び掛けている。

 政府はレプソルに損害賠償を請求しているが、レプソル側は当局がトンガでの噴火後に津波警報を出さなかったとし、責任を否定している。(c)AFP/Carlos MANDUJANO